昨日は、お産に関するセミナー を 大井町きゅりあんというところで受講しました。当院からは大井町線一本で 行きやすく また きれいな会場でした。
犬は、安産なんていうのは 遠い昔の話です。いまどきの ものすごく 小型化されたワンちゃん ネコちゃんたちは、帝王切開が 必要なことがしばしばです。
今回のセミナーで 帝王切開のタイミングの測り方、いろいろと 教えていただきました。その中で ワンちゃんの血液中のプロジェステロンという ホルモンを複数回 測定する事で 排卵日や 分娩のタイミングを 予測する 全くの科学的な方法は興味深かったです。しかし 今日、検査センターの料金表を確認して がっくりです 高いです。何回も測るなんて ちょっときびしいかもしれません。私は 分娩を控えた母犬の行動変化は 頭に入っているつもりですが 今回のセミナーで それが血液中のホルモンバランスによって起こるという 科学的根拠を確認でき、理解が深まったことは 良かったと思います、また、出産後の母犬の行動も血液中のホルモンに支配されている様です。お産したのにミルクが出ない。自分の赤ちゃんなのに 育児放棄しているなど、これらに対して ちょとした 医療の介入で 適切なホルモンバランスを矯正して育児行動を喚起する。これは、役にたちそうです。
それから 初乳が 重要だとよくいわれます。ワンちゃんネコちゃんは、この初乳を飲むことで母犬から病気と闘う抗体をもらいます。しかし 人間や猿は、初乳ではなく 母からの抗体を 胎盤をとおしてもらい受けるのだそうです。だからといって初乳が 要らないというわけではありませんが、 ワンちゃんネコちゃんは、お産の後、しばらくミルクがでなくて 困ることがあります。この場合人工ミルクを使います、でも 新生児が 乳首に吸い付いていると ミルクが出だす これで 安心していたのですが、新生児が初乳中の抗体を吸収できるのは 生後 24時間程度なのだそうで、後からミルクが出だした場合、新生児は抗体を受け取れない事になります。しかし これにも 対処方がありまして 母犬の血液ととって 血清という部分を新生児に投与することで カバーできるとのことでした。