昨日のセミナーは重症患者と管がテーマでした。
重症な患者さんほど 手や足やお腹など あちこちにチューブが繋がっているイメージは どなたにもあるのではないかと思います。動物でもそうです。重症でない場合でも 点滴は日常的にどの動物病院でも行われると思います。それ以外に何種類もの薬剤や不足したミネラルや糖質など口からいれられなければ チューブで注入いたします。それらが 混ざっては不都合な場合は 異なるチューブからいれないといけません 。こんな訳で チューブが増えてしまいます。
中心静脈栄養というテクニックがあります 高濃度の栄養など末端の静脈では すぐに静脈血管が腫れ上がって使えなくなってしまいますが この太くて丈夫な中心静脈までチューブを 挿入してしまえば 長期間使用できるメリットがあります。ちょっとした テクニックがあるようですが バイキンさえ気をつければあまり危険はなさそうです。
チューブには 体にに何かを入れる目的以外に 何かを抜き取るチューブもあります。ドレーンと呼ばれます。お腹の中にばい菌がちらばった時、お腹の中を洗い流したあと残りのばい菌を チューブから 外に出します。または、ちょっと説明が難しいですが たとえば 前立腺を部分切除したが 尿が漏れてしまう可能性が高い、または 胆のうを切除したが 組織のダメージが強く縫合が破綻して胆汁が漏れ出す可能性が強いなど ドレーンを予め設置して尿や胆汁を抜きつずけます。すると 改めてお腹を開いて穴を塞がなくても お腹の中、腸の周りをだだ寄っているカーテンのような組織 大網が 漏れた穴に寄っていって 穴を完全に塞ぐのだそうです。生き物というのは良くできてます こちらが 少し手助けすると自分で治してしまいます。ドレーンチューブの設置のコツがあるようです 漏れのすぐ近くに設置しないと お腹全体に 行き渡ってから排出となります 。理想は漏れたらお腹に広がる前に直ぐに排出です そうなると お腹の炎症も少なく 穴が塞がったら チューブを抜くだけです。